歌舞伎の幕のイメージ

珍しい資格を主催している松竹株式会社

珍しい資格の主催

資格取得を支援する企業の中には、珍しい資格を主催している企業もあります。
映画や特撮などでおなじみの松竹株式会社が、歌舞伎についての知識を問う歌舞伎検定を主催しています。

松竹株式会社は1895年から、人形浄瑠璃や歌舞伎といった伝統芸能の上演をメインにして企業活動を行なってきました。
1920年からはきちんと会社としての体裁を整え、当時流行していた帝国活動写真を政策したり、新しい演劇などを行う劇場運営もするようになりました。
1924年からは東京株式取引所と大阪株式取引所の二箇所で株式を上場し、日本でも有名な映画会社、演芸運営企業として活動を続けています。

松竹歌舞伎検定が初めて実施したのは2008年の事です。当時は現在でいう4級のみの試験が行われました。第1回の試験受験者は1699名でした。
その後徐々に歌舞伎検定の知名度が高まったことと、文化系のうんちく資格検定が人気となってきたことから受験者数も増えてゆき、現在では1級~4級までのランクに分けた難易度で試験が行われています。
試験方式は基本的には四択問題で、最難関である1級のみマークシート式の四択問題と記述式の回答方式をとっています。
合格するためには100問の出題数から70問以上を正解しなくてはいけません。

2012年に行われた試験概要をみると、試験日程は11月4日の日曜日に開催しています。13:00~14:00に2級と4級の試験を、15:30~16:30までを1級と3級の試験としています。
試験会場は明治大学の駿河台キャンパスのリバティータワー一箇所だけであったようです。
検定料は1級のみ6,300円で2~4級は5,250円でした。
歌舞伎検定に合格をすると、どの級であるかに限らず特製合格証と歌舞伎カレンダーを送付しています。
その他級に応じて3級では特製一筆箋、2級では印伝歌舞伎《紋》シリーズのしおり、さらに1級合格者には特製合格木札と、一般販売していない歌舞伎のレアアイテムがもらえます。

コアなファンに人気

歌舞伎検定では、歌舞伎をより深く楽しみたいと考えるコアな歌舞伎ファンが多く受験をしているようです。
歌舞伎検定に合格をすることで知人などに詳しく説明がしやすくなったという意見も聞かれているため、今後も受験者は増えていくのではないかと思われます。

このような民間企業主催の検定試験も少しずつ増えてきているようです。

<参考サイト>
松竹株式会社
歌舞伎検定公式サイト