行政書士とは

行政書士

活躍の場が広がる

行政書士は、街の法律家と呼ばれていた時期もあるほど、生活に近い位置にある法律にかかわる仕事です。
法律を扱う専門資格の一つであり、業務独占資格でもあります。

非常に広い範囲を扱うことが知られている行政書士は、契約書や手続き書類の作成を代行することが仕事の中心です。
その範囲は1万種類を超えているとも言われており、生活に関する多くの書類も行政書士が作成することができます。

最近では、法務のコンサルタントとしても活躍の場が広がってきており、身近な法律家という言葉がぴったり合うようになってきました。
遺産相続に関する書類の作成などは、その中の一つといえるしょう。

試験のレベルは決して低くはない

法律というものは、我々を守る大事なものですが、実際にどこまでわかっているかといえば、おそらくほとんどわからないというほど、大きな範囲をカバーしています。
その中で、法律の知識を使い、サポートすることができるのが行政書士となりますが、資格試験を受験し、合格しなければ目指すことはできません。

試験の難易度としては、法律系国家資格の中で、最も簡単であるといわれることもありますが、ここ数年難易度が上昇しています。
司法試験のすべり止めとして受験する人も多かった行政書士ですが、今ではそういったレベルにあっても、落ちてしまうケースが少なくありません。
毎年合格率が10%近くはあったりしますが、その結果よりもはるかに難易度が高いといえるのです。

この難易度の背景には、一般常識問題の難しさと、記述問題の壁があります。
法律だけを勉強していても合格することができないのは、この一般常識の問題があるからです。

レベル的には、大学受験の現代文のレベルに近いといわれていますが、かなりの読解力がなければ点数をとることができません。
さらに、記述問題は司法試験の受験生でも迷うことがあるほどで、簡単に正解を導き出せるほどのレベルではないのです。
過去のように、受験する気になれば合格することができるといった解釈は、大きな間違いになっています。

行政書士を名乗るには

行政書士の資格を使い名乗るためには、独立開業をするか、行政書士法人に勤めるか2択しかありません。
ほかの企業に就職した場合、行政書士を名乗ることができない点に注意しなければいけないのです。

これは、行政書士会に登録しなければいけないということがあり、ほかの企業に勤めながらでは登録することができません。
転職ということでは、それだけの知識を有していることをアピールすることができても、それ以上活用することは難しいといえるでしょう。
登録に関しても、どの地域でも20万円以上の費用がなければ開業することができませんので、自己資金に関しても考えておかなければいけないのが行政書士の実情なのです。