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司法書士

身近な法律の専門家

法律というものは、私たちの生活を支えているルールであるといえます。
ですが、誰でも知らなければいけないことであっても、簡単に理解することができない部分がたくさん存在するのです。
そんな問題を解決する場合には、法律の専門家に依頼することが多いでしょう。

身近な法律の専門家として、高度な法律の知識を持っており、暮らしの中にある問題を解決する手助けをしてくれるのが、司法書士になります。
全国で2万人ほどいる資格で、弁護士ほど縁遠くはない、身近な専門家であるといえるのです。

司法書士の仕事は、家のことや土地のことといった住に関する法律問題や、相続をはじめとする家族の問題などを解決することが中心となります。
労働問題に関しても対応することができ、問題によっては訴訟の代理人として限定的ではありますが裁判に携わることも可能です。

争い事は、できるだけ未然に防止することが大切。
そのなかで、問題解決手段が紛争になってしまっても解決することができるのが司法書士であるといえるのです。

絶対評価式試験と難易度

司法書士になるためには、誰でも試験を受験し合格することが必要になります。
誰でも試験を受けることができるため、受験資格はありません。
学歴どころか、国籍さえ問わないのです。

受験資格がないということで、働きながら取得を目指す人もかなりの数になります。
スキルアップを考えて受験することもありますが、合格しておくことで将来独立する足掛かりに考える人も多いのです。

司法書士の試験は、相対評価式試験ではありません。
絶対評価式試験と呼ばれる方法で、各科目の基準点を越えており、総得点として合格点を越えれば合格になります。

つまり、試験といっても競争ではありません。
あくまでも、自分が問題の基準を超えて得点することができれば合格することができるのです。
どれぐらい勉強し、力を身につけたのか、純粋に問われることになるといえます。

逆に考えた場合、その年の試験問題の難易度に左右されやすい部分を持っていると考えることもできるのです。
難易度もかなり高い国家資格試験であることを考えても、簡単に合格することはできません。
これを表しているのが合格率で、ほとんどの年で3%を切るほどしか合格することができていないのです。

司法書士と名乗るためには

司法書士の資格は、合格しただけでは司法書士として名乗ることはできません。
研修を受けて、独立開業をするか、司法書士法人に勤務し、司法書士会に登録することが求められるのです。

そのため、司法書士の資格を使うためには、一般の企業に就職することはできません。
転職に有効になる資格といえば、有効に使うことはできないのです。
身につけた知識は大切にすることはできますが、資格を使うことができないという点では、独立するための資格であるといえるでしょう。